2013年7月10日水曜日

社会的支援について思う事

少し前、吃音のある人のための社会的支援が盛り上がりました。

・社会的認知度の向上
・医療機関の充実
・障がい認定を含む就業支援

全国言友会連絡協議会では、社会的支援委員会を組織し上記の三つに取り組んでいます。

私も委員会のメンバーでもあります。

委員会は近頃は停滞気味であるように思います。

その大きな原因は明確な大風呂敷であること、ロードマップが示せていないことにあると私は考えています。

しかし、セルフヘルプグループ(SHG)では、多くの人は仕事なり学業を抱えています。

吃音という障がい(あえて障がいとします)は、目に見えない、
症状や環境に悩みの大きさが左右されます。

当事者同士でも悩みの大きさは異なります。

時間がない上に、問題意識も大きく異なる当事者で、
社会的支援の擦り合わせは大きな時間と労力を必要とするでしょう。

社会的支援に何から何までSHGが取り組む事は、
いささか効率が悪いようにも思います。
本来のSHGの第一の目的でもある「わかちあい」から大きく逸脱しているテーマでもあります。

言友会では、若者の参加者が減っていることや、
例会のマンネリ化など、
目の前の課題が山積しています。

悩める吃音者の為の活動が行えているでしょうか。

岡知史さんの著書「セルフヘルプグループ」によると、
SHGには三つの役割があります。

・わかちあい  (慰め合うのではなく、気持ち、情報、考え方をわかちあう)
・ひとりだち(自分で決める、社会に参加する)
・ときはなち(自分を尊敬する、社会に働きかける)

これらは相互に影響を及ぼし合っています。

私も同感しています。
私も悩んでいるのは自分だけではないと「わかちあい」をし、
尊敬出来る先輩にであい、生きる指針を見つける事ができ、「ひとりだち」が出来るようになり、
社会的支援の必要性を感じるようになり、情報を発信するようになりました。これは「ときはなち」ですね。

私は、このサイクルを多くの方に体感することで、
悩みが小さくなる吃音のある人がまだまだいると思っています。

社会的支援も必要であると私は考えています。
一人でも多くの方に「ときはなち」をして頂ければ、
社会的支援の機運も高まるのではないでしょうか。

まずは、「わかちあい」を見直していきましょう!